処方箋(しょほうせん)について
医薬分業が進み、院外処方箋を発行する医療機関が増えてきました。
今までは病院の中の薬局で薬をもらっていたのが、今度は自分で「調剤薬局」と呼ばれる薬局を探して薬をもらわないといけません。
処方箋には有効期間というものがあり、発行日を含めて4日間となっています。
期限の切れた処方箋は『シップなんだけど・・・』とか『いつも飲んでる薬なんだけど・・・』とか言われても調剤出来ません。
発行した医療機関に問い合わせて期限を延ばしてくれるところもたまにはありますが、「駄目です」の一点張りのところもあります。
処方箋をもらったら早い目に調剤薬局に行きましょう。期限の切れた処方箋は発行した医療機関に判断を仰いでもらって下さい。
処方箋の見方
【分量について】 処方箋に記載される薬品の分量は
内服薬・・・1日量
頓服薬・・・1回量
外用薬・・・投与量の全量になっています。
【用法について】
薬の飲み方も記載しないと、いつ飲んでいいのかわからないので、一日あたりの服用回数、時間などを記載します。
内服薬では毎食後、毎食前、食間、寝る前、何時間毎など。
頓服薬なら疼痛時、熱のあるとき、便秘時、下痢時など。
外用薬では1日1回、2回など。
薬を飲むときは
コップに一杯の水で飲みましょう。
お茶やジュースなどで飲むと薬の吸収される早さや吸収量、効き目が変わってしまう薬もあります。
また、唾で薬が飲めるという方もいるかもしれませんが、食道に薬がとどまったままになり、潰瘍ができてしまう場合もあります。コップ一杯の水で飲むようにしましょう。
飲むときに水のいらないタイプ”チュアブル”もあります。
薬の飲み方について
毎食後
(まいしょくご) 朝・昼・夕食のあとすぐ。
毎食間
(まいしょっかん) 食事と食事の間。わかりやすく言うと毎食後2時間。
毎食前
(まいしょくぜん) 朝・昼・夕の食事の30分前。
糖尿病の薬で食後過血糖改善治療薬(食事を食べたあとに急激に血糖があがらないようにする薬)は毎食直前に飲みます。いただきま~すといって、まずこの薬を飲む感じです。
乳幼児に薬を飲ませるときは
飲み薬はミルクを飲ませる前に飲んでください。
空腹時の方が飲みやすいです。
おなかが一杯だと薬が飲めなくなったりすることもあります。
散剤(粉薬)
水を少量加えて、団子状にする。口の中の上顎や頬の内側に塗りつけ、湯冷ましやジュースで飲ませましょう。
ミルクに混ぜて飲ませるとミルク嫌いになることがあるので避けましょう。
水剤
スプーンやスポイトを用いると飲ませやすいです。
坐剤
仰向けにして寝かせ、お尻に深く挿入して、しばらく手で押さえておきましょう。
坐剤を半分にして使用する場合はカッターやはさみで斜めに切ります。
授乳中のときは
たとえばお母さんが風邪などをひいて薬を飲むことになってしまった。
このときに赤ちゃんに母乳を与えるのはお勧めしません。
粉ミルクの方がいいでしょう。どうしても、というのなら、まず母乳を与えてから薬を飲む。そうすれば赤ちゃんへの影響は極力少なくなりますが、それでもお勧めはしません。
赤ちゃんに影響を与えてしまう薬物もあります。
必ず、医師・薬剤師と相談して下さい。